汎用PCの短い製品ライフサイクルがネックに

 工場で使われる計測装置や医療機関が使う検査装置、店舗に設置されたPOS端末など、企業活動の現場では様々な専用機器が稼働している。これらの機器の制御・操作を司る部分には、ディスプレイやキーボードを備えた端末が必要になるが、そこで広く採用されているのが汎用PCだ。調達コストや生産量の面で入手しやすく、操作にも特殊な知識が要らないことなどがその理由といわれる。

 だが、専用機器を製造するOEMメーカーやSIerは長年、この点にある課題を抱えていた。それが製品のライフサイクルである。 

 専用機器のユーザー企業は、「一度構築した環境は、できる限り入れ替えせずに長期間使いたい」という強いニーズを持っている。OS更新やハードウエア更改時のテスト、システム停止によるダウンタイムは、生産や売上の停滞に直結するからだ。

 この点、汎用PCは供給期間が1年程度と短い。そのため、PCがモデルチェンジする度にOEMメーカーも組み込むPCを変更しなければならず、検証作業を高頻度に繰り返す必要があったのだ。

 検証には多くの手間とコストがかかる。また、自社製品を安定供給するためには、汎用PCの販売が終わる前に在庫をストックしておく必要があり、常に過剰在庫を抱えるリスクが生じていることも問題だった。もちろん、OEM向けに長期調達と工業用カスタマイズを可能にした「産業用PC」という選択肢は存在するが、こちらは価格が汎用PCの2倍~5倍ほどになる。また、用途によってはオーバースペックになりがちという問題もあった。

 汎用PCではライフサイクルが短すぎ、産業用PCではスペックや価格が過剰になる――。このジレンマをどう解決すればよいのか。そんな中、登場したのが日本HPのロングライフPC「Engageシリーズ」である。

 最大の特徴は「ちょうどいい」ソリューションであること。現場のかゆいところに手が届くこのシリーズの詳細を、次ページで紹介する。

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