2025~2026年にかけて、業務に使っているPCを更新するという動きが、数多くの企業で見られるようになっている。歴史的に見ても、これだけ「PC買い替え」需要が集中する時期は、珍しい。なぜPC更新が増えているのか。その背景を簡単に解説するとともに、これに伴い増大するIT部門の負担を軽減する方法について紹介する。

テクノロジーの進化で短縮されるPC更新のサイクル

 このタイミングでPC更新が増えている理由は、大きく2つある。1つは、2025年10月のWindows 10サポート終了だ。Windows 11/Windows 11 ProはWindows 10に比べてより高いハードウエアスペックを要求するため、それを満たすために更新せざるを得ないPCが数多く存在するのである。

 特にWindows 11 Proは、標準でハードウエアベースのセキュリティー機能(TPMやメモリ保護など)を前提とし、ゼロトラスト時代の運用に必要な保護機能やデバイス管理のしやすさが強化されている。そのため、セキュリティーニーズも相まって、従来OSから“更新したい”という企業も増えつつある。

 もう1つは、AI機能を効率よく処理できる「Copilot+ PC」が登場し、今後はこれが主流になると予測されていることである。AI機能を快適に使うために最新のPCを使いたい、というニーズが高まっているのだ。

 Microsoft Copilotをはじめとする業務支援AIは、文書整理や要約、分析支援など日常業務に深く入り込みつつある。特にCopilot+ PCのようにオンデバイスでAI処理を行えるモデルでは、クラウド依存の待ち時間を減らし、オフライン環境でも高速に推論できるなど、業務効率に直結する“体感的なメリット”が大きい。こうしたAI前提の働き方も、最新PCへの更新を後押しする要因となっている。

 しかしこのタイミングでPCを更新したとしても、今後5~6年そのまま使い続けられると考えるのは早計だ。AIに代表されるテクノロジーの進化はこれからさらに加速し、PCのスペックが陳腐化するスピードも高まるからだ。結果としてPC更新サイクルは従来より短くなる前提で、調達から展開・運用・回収までを「仕組み」で回す発想が不可欠になる

PC更新時に発生する情報システム部門の負荷をどう軽減するか

 ここで大きな問題になるのが、IT部門の負荷増大である。PC更新時には、以下のような作業が生じるからだ。

基本的なPCキッティング
使用環境やユーザーごとの設定
キッティングされた新しいPCの配布(配布先がリモートワークの場合には社外への配送が必要)
それまで使っていたPCの回収/廃棄

 PC更新のサイクルが短くなれば、当然ながらこれらの作業量も増大する。しかし、そのためにIT部門の人員を増やすことは、現実的ではない。そこで重要になるのが、これらの作業負担をいかにして軽減するか、ということである。これはIT部門を悩ませる、大きな課題の1つだといえるだろう。

PC更新の負荷を軽減し導入期間を短縮する各種サービス

 こうした課題解決に向け、グローバルのPCベンダーであるデル・テクノロジーズでは、以下のようなサービスを提供している。

コンフィグレーションサービス

  導入企業で標準化されたイメージ(OSやアプリを含む)のコピーや資産タグの貼り付け、BIOS設定などのキッティング作業を、デル・テクノロジーズの工場であらかじめ実施するサービス。

 PCは到着後すぐに社内展開できる状態となるため、IT部門でのキッティング工数と導入リードタイムを大幅に削減できる。

デル コネクテッド プロビジョニング

  Microsoft Intuneを用いたPCの初期設定(プロビジョニング)を、デル・テクノロジーズの工場でクラウド経由で自動適用する、ゼロタッチ時代の最新プロビジョニングサービス。

 アプリ配布やWi-Fi設定、セキュリティーポリシーの適用などがあらかじめ行われた状態で出荷されるため、PCの電源を入れてサインインするだけで利用を開始でき、IT部門による従来型のキッティング作業そのものを不要にする。

リサイクルサービス

  資源有効利用促進法に基づき、使用済みのPCやサーバー、モニターを廃棄・再資源化する有料サービス。10台以上であればオンサイトでの回収を依頼できる。またその際に、データを完全に消去することも保証している。

 このようにデル・テクノロジーズでは、PC更新に伴うIT部門の負担を軽減する、幅広いサービスを提供している。これらを適切に活用すれば、PC更新のサイクルが短縮しても、余裕をもって対応できるようになるはずだ。