資料の紹介
LiDAR(Light Detection and Ranging)は、自動運転車の実現のために不可欠な技術である。直接ToF(Time of Flight)という、レーザー光を照射して物体に当たって跳ね返ってくるまでの時間を計測する技術を使って、物体までの距離や方向を測定する技術だ。既に携帯型距離計やジェスチャー認識、3Dマッピング、車載用ADAS(先進運転支援システム)など様々な分野で活用されている。
このLiDAR用のセンサーには、APD(Avalanche Photo Diode)、PIN(Positive-Intrinsic-Negative)ダイオード、PMT(Photo Multiplier Tube:高電子増倍管)がよく使われている。これをSiPM(Silicon Photomultiplier:半導体光電子増倍素子)に置き換えることで、LiDARは進化する。SiPMは小型・低消費電力かつ高性能であり、しかも標準的なCMOSプロセスを用いて大量生産できることから低価格での提供が可能となる。
本資料では、このSiPMセンサーの長所を最大限に生かしたLiDARシステムと測距アプリケーションを早急に開発するための方法について解説する。MATLABを使った測距シミュレーションモデルやデモ機などを活用する開発手法について、図表を交えながら紹介する。