資料の紹介
慶応義塾大学病院は2021年1月、院内のPC約2700台を刷新した。Windows 7からWindows 10へ移行するとともに、場所をとっていたデスクトップPCを省スペース型のPCに入れ替えた。病院のデスク周りは物が多く、設置スペースの削減という要件は、譲れないものだったという。
医療機関のPCでは、電子カルテやオーダリングシステムなど、診察に欠かせないアプリケーションを多数動かしている。これらを安定稼働させるため、PCの調達も電子カルテなどと同じベンダーに依頼することが多い。同院も当初、電子カルテのベンダーに相談したが、本体とモニターを一体化した省スペース型モデルの手配ができず、見積額も高額だったために、新たな調達先を検討することになった。
本資料では、希望通りのPCを低コストで導入するために、初の「マルチベンダー調達」に踏み切った慶大病院が、年末年始休暇中に約2700台のPCを無事更新するまでの経緯を追う。40種もの業務用ソフトが安定稼働するよう調整した「ひな型」PCの作成、各部局の業務特性をふまえた切り替えの段取りなど、具体的な工夫点が参考になりそうだ。