資料の紹介

 米国でトランプ新政権が発足して以降、世界の脱炭素への取り組みに、ネガティブな雰囲気が出ている。しかし、中長期的な視点で見ると、脱炭素化、特に再生可能エネルギーを中心とするグリーンエネルギーへのシフトや、最近注目度が高まってきている生物多様性を維持していくための「ネイチャーポジティブ」の実現など、グリーントランスフォーメーション(GX)が進展していく方向性は変わらないはずだ。経済安全保障につながる取り組みであることも、GX推進を強力に後押しする材料になる。

 GXの中長期での経済的なインパクトも大きい。国内だけを見ても、2024年に政府が発行を始めたGX 経済移行債は、10年間で20兆円規模、官民共同では150兆円規模を見込んでいる。この観点からも、GXは中長期的な経済成長のエンジンになり得る重要なマクロトレンドの1つであり、企業が10~20年先を視野に経営戦略や事業戦略を考えるうえでは、避けて通れない。

今、どれだけ次の種を仕込めるか

 目の前の状況を見るとGXは停滞期と映るかもしれない。しかし、中長期にはGXが進展すると考えると、見える景色は変わってくる。むしろ今、どれだけ次の種を仕込めるかが、グローバル市場で競争優位を築く鍵を握ると言えるだろう。では、ビジネスのチャンスはどこにあるのか。

 そのヒントとなる情報をまとめたのが新刊レポート「GXビジネス 事業創出・参入戦略」だ。GXに貢献する技術や製品・サービスの裾野は広い。しかも1社では実現できず、エコシステムが不可欠である。技術の確立に加え、パートナー選び、社会・地域の受容性、そして各国・地域の規制・状況に合わせた対応などを考慮しながら参入戦略を練る必要がある。

 そこで本レポートでは、GXの対象になる技術分野を細分化し、脱炭素、ネイチャーポジティブという2つの切り口で、勃興するビジネス機会を分析した。ビジネス機会分析に際しては、サプライチェーンをイメージしやすいよう調達・製造・流通・廃棄の区分を設け、GXの影響が大きい7つの産業セクター(食、生活用品、アパレル、ハイテク機器、街づくり、ユーティリティ、リテール)について事業参入の機会を考察。先端技術について、独自の評価項目に基づき技術成熟度と有望度を判定し、有望度が高い技術について開発動向や今後の見通しを解説している。

 GXビジネスに参入・新規事業を検討する企業にとって、戦略の策定や立案に役立つ情報を提供する1冊である。

-----「GXビジネス 事業創出・参入戦略」の内容

▼GXがもたらすビジネスチャンス
どの分野に参入チャンスがあるのか、どのようなエコシステムやサプライチェーン/バリューチェーンが成り立つのか、国内市場で求められるもの、海外進出のチャンス、主導権を握るためプレーヤーに何が求められるかを解説。
<7産業セクター>
食/生活用品/アパレル/ハイテク機器/街づくり/ユーティリティ/リテール

▼GXによるゲームチェンジ・要素分析
GXの全体動向、注目されている理由と背景、各種規制や推進するうえでの課題、今後、脱炭素やネイチャーポジティブに関連して企業に求められる要件などを分析。GXが引き起こす市場の構造変化について具体例を挙げて解説。

▼欧州、米国、日本の戦略・政策動向
国際イニシアチブや社会情勢、投資家・社会からの要請、各国の規制をはじめとした動向など、最新情報を解説。

▼有望技術分野15・GX技術138の有望度評価マップ
GXに貢献する138技術を抽出。要素技術・基盤技術の技術成熟度と有望度を評価し、技術マップとして整理。特に注視すべき15の技術分野を選定し、技術開発動向や次世代方式、今後の見通しを解説。
<カーボンニュートラルに貢献する有望技術・8分野>
エネルギーマネジメントシステム/次世代パワー半導体/ペロブスカイト太陽電池/ 浮体式洋上風力/エネルギー固定化技術/CO2分離回収/次世代燃料/小型モジュール炉(SMR)
<ネイチャーポジティブに貢献する有望技術・7分野>
排気・排水処理技術/低環境負荷染色/バイオレメディエーション/リサイクル技術(プラスチック・レアメタル)/ライフサイクルアセスメント(LCA)/バイオマス産業化/低環境負荷食料生産

(※下部より抜粋版をダウンロードできます)

著者:シグマクシス/編集:日経BP 総合研究所、日経クロステック/A4判、306ページ/2025年4月21日発行/発行:日経BP
著者:シグマクシス/編集:日経BP 総合研究所、日経クロステック/A4判、306ページ/2025年4月21日発行/発行:日経BP

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