資料の紹介
洗剤などの家庭用品のビジネスでは、優れた新製品の迅速な開発が重要である。洗剤の成分の中で特に重要なのは界面活性剤だ。製品の洗浄力と抗菌効率を左右するからである。
開発段階で候補となる界面活性剤をいかに迅速かつ効率的に選別するか。それが、洗剤製品の設計と性能の最適化で重要になる。そこで、実験室で実際に薬剤を使って性能を評価する調査や、分子の動きや振る舞いを基にコンピューター上でシミュレーションが行われている。しかし、実験的手法には物理的な限界がある。一方、従来のシミュレーションは、最高性能のワークステーションでも数週間かかったりするなど、効率や迅速性に難があった。
本資料では、これら従来の手法に代わるマルチスケールモデリングを用いたシミュレーションについて解説する。マルチスケールモデリングとは、特定の部分には細いスケールを、影響の少ない部分には粗いメッシュを適用して、計算制度を保ちながらシミュレーション時間を大幅に短縮する手法である。これを用いて、界面活性剤の抗菌活性を計算した例を紹介する。得られた結果は従来のシミュレーションと一致しており、計算は24時間未満で完了したという。





