働き方の変化に伴いバックアップの対象と要件が多様化

 データはデジタル時代のビジネスを支える重要な情報資産である。そのデータの多くは、ビジネスの現場で生み出されている。データが故意/不意にかかわらず消失してしまったり、端末障害やサイバー攻撃などでデータが使えなくなったりしたら、ビジネスは立ち行かなくなる。あらゆる不測の事態に備えてデータを復旧可能な施策を講じておく。これはデジタル時代のビジネスにおける鉄則である。

 それが故、データバックアップの対象が急速に広がりを見せている。働き方改革の一環として、モバイルワークを解禁する企業が増えているからだ。データが保存されているPCを社外で利用するため、不意な誤操作や、盗難・紛失などのセキュリティ面でのリスクがより大きくなる。社内ネットワークにつながるPCだけでなく、社外にあるPCのデータバックアップとリストアも考えなければならない。

 コンプライアンス対応も重要な要件だ。例えば、顧客情報が入ったPCを盗難・紛失した場合、情報が悪用されることを念頭に置き、早急に影響範囲を把握する必要がある。どこに、どんな情報が、どれだけ入っていたのか。そのデータを盗難・紛失したPC以外からでも見える化することが必要になってきた。バックアップデータが利活用できる新たな側面だ。

 これに加え、コロナ禍による働き方の変化が新たな対応を迫っている。通常出社が困難な状況でテレワークの利用が一気に拡大したからだ。しかし、すべての従業員が十分なITリテラシーを持つとは限らない。巧妙な攻撃手法に気付かず、うっかり添付ファイルを開いたり記載されたURLにアクセスしたりすると、マルウエアに感染する。テレワークの急拡大に伴い、サイバー攻撃を想定したデータバックアップの必要性も高まっている。

 ただPCのデータバックアップ作業は予想以上に大きな負担だ。大規模な企業になればテレワークで利用する端末は数千台にも上ってしまう。

 そうした中、多様化するバックアップニーズに対応し、働き方改革を推進する企業がある。アルミ建材大手の三協立山である。同社では、新たな仕組みでPCのデータバックアップを高度化・効率化。様々なリスクへの対応を実現している。同社の取り組みをひも解き、デジタル時代に求められる最適なデータバックアップ手法を考察してみたい。

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