資料の紹介

 自社の持つ技術や製品をどう売るか、新しい事業や商品にどう展開していくのかは、製造業の永遠のテーマだ。顧客の要望に基づく「課題」ではなく、「技術」が起点となるアプローチには、特有の難しさがある。そこで、「コト発想」という思考法を取り入れたい。技術を「どんなコトができるか」という視点で捉え、新たな用途や価値を見いだす方法である。

 魔法瓶の進化は好例だ。ガラス製が“常識”だった時には、割れやすく重いという課題があった。その後、ガラスを使わないステンレス製の真空二重式魔法瓶が登場した。開発したのは、工業用ガスの製造・販売を手掛ける企業である。棚卸しで洗い出した自社技術をコト発想で1つひとつ捉え直す作業から、ガスの貯蔵・運搬技術を魔法瓶に転用するアイデアを発見した。これが、タンブラーの普及につながる。

 本資料では、横浜国立大学大学院教授の谷地弘安氏が「コト発想」の応用として、「技術が持つ機能」をテーマに講演した内容をまとめた。魔法瓶に加え、サイクロン式掃除機や使い捨てカイロといった、今ではスタンダードな商品になっている開発事例を通じて、新規開発に挑むためのヒントを提供する。

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