建設業界における時間外労働の上限規制、時間外割増賃金率引上げなど「2024年問題」の対応に向けて、DXに取り組む機運が高まっている。

 建設業界では、時間外労働の原因となる“アナログ”業務が数多く存在する。例えば、データの集計業務。紙でデータや報告を記入する文化が根強く、毎日数時間かけて紙からエクセルなどへの転記、チェック、集計といった作業が発生する。生産性向上のため、こういった基盤の整備が急務である。

 重要なポイントは、「2024年問題」の先を見据え、成長戦略を支える基盤整備の機会として捉えることだ。先進的にDXに取り組む大手ゼネコンでは、「現場ダッシュボード」の導入が進む。「現場ダッシュボード」と言っても、人によってイメージは異なるだろう。大手ゼネコンが注目する「現場ダッシュボード」とは、現場管理で必要となる、映像を含む様々な情報をひとつの画面に統合し可視化したものである。

 なぜ、DXに取り組む建設企業が現場ダッシュボードを必要とするのか。この点にこそ、DX推進の勘所がある。前述したデータ集計業務においては、ダッシュボードに各担当者が直接入力をすることで、データの転記や集約の手間はゼロになる。また、進捗管理、会計、原価、品質、現場カメラなど各システムに存在するデータを横串で見ることにより、施行管理者や現場監督は必要な情報を探す手間もなく、瞬時にデータに基づき判断を下しアクションを起こすことができる。監督者は現場にいなくてもリアルタイムに工事の進捗を把握することが可能だ。

 一般的にデータ統合には、多くのコストと時間を要する。現場ダッシュボードは、BIツールの特性を生かし、既存システムからデータを収集し統合するため、導入しやすいのが特徴だ。数百種類のデータソースとの直接接続に加え、建設業で普及しているクラウド型カメラやデータ入力ツールなどパートナー連携も充実している。また現場利用の観点から、業務アプリのローコード開発も行えるため、内製化も可能だ。

 本記事では、従来の概念を覆す革新的な現場ダッシュボードを紹介する。施行管理者の効率化・管理の高度化、遠隔臨場はもとより、現場と経営間の情報乖離を埋める。生産性と収益性の向上による「2024年問題」の解決、さらに建設業におけるデータドリブン経営を成功に導く。次ページで詳細を紹介する。

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