資料の紹介

 新型コロナウイルスの感染拡大により、遠隔診療・処方が可能な「デジタル治療」への関心が高まっている。デジタル治療とは、病気やけがの治療にスマートフォン(スマホ)のアプリケーションなどのソフトウエアを活用する治療法だ。従来の薬や医療機器では治療しにくい疾患に対して、症状の改善を期待できる新たな手法として注目されていた。デジタル治療の波はどこまで広がるのか。旧来の医療の業界地図を塗り替える大波となるのか――。

 日経BPの情報収集・分析サービス「日経TechFind」を使い、治療の新しい選択肢として注目度が高まっているデジタル治療の技術・市場動向について調査した。その結果、デジタル治療の波はベンチャー企業やIT企業だけでなく、医療機器メーカーや製薬企業といった旧来の医療業界、さらには金融業界のような異分野にも広がっている姿が浮き彫りになった。

情報収集・分析サービス「日経TechFind」を使い、「デジタル治療」およびデジタル治療に関連するキーワードが記載されている日経BPコンテンツを抽出、コンテンツに登場するキーワードの出現頻度を調査し、2016~19年の推移を示した。本図を含む資料「デジタル治療を取り巻く状況分析」(PDF)を本ページ下部よりダウンロード可能
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提案から実用へ、安全性確認や医薬関連の動きが顕在化

 今回の調査結果によれば、2017年には「がん」、2018年には「糖尿病」といった具体的な疾患のキーワードが登場している。また、2017年から「治験」、2018年から「治療効果」「臨床試験」といったキーワードが登場しており、デジタル治療の効果や安全性などを確認するための動きが活発化していることが分かる。2018年からは「医薬品」「服薬」といった医薬関連のキーワードの登場頻度も上昇している。デジタル治療が技術提案から実用の段階へと進展してきたことが見て取れる。

 その他、分析では下記のような事項を調べている。
●関連業界……デジタル治療に注力している業界は、どう変わってきたか?
●企業分析……デジタル治療に積極的な製薬・医療機器業界の企業の名は?
●詳細分析……「デジタル治療とAI」「デジタル治療と医療機器」「デジタル治療と医薬品」「デジタル治療とスマートフォンアプリ」といった、デジタル治療と特定のキーワードを組み合わせた取り組みで主導する企業や業界は?

 これらの調査結果は、資料「デジタル治療を取り巻く状況分析」(PDF)にまとめた。キーワード分析や企業分析は2016~2019年について、各10位までを割り出している。

(★本ページ下部よりPDFのダウンロードが可能)

中長期戦略の策定や新規事業の企画立案に効果的

 本調査に用いた日経TechFindは、新技術のビジネスへの活用を見通すための情報収集・分析業務を効率化するオンラインサービスである。技術分野の多角的な調査を広い視野で、しかも省力化・短時間化しつつ実現できるのが最大の強み。日経BPの10万本を超える膨大な技術系コンテンツをはじめ、2000社を超える大手および上場企業、官公庁のプレスリリース、日本の政策ロードマップに関わる白書、企業や研究機関が保有する技術資産である特許、日本が政策的に支援している研究開発の情報といった信頼度の高い技術系の専門情報を、横断的かつ瞬時に収集できるのが特徴である。デジタル治療に限らず、今後のビジネスへの活用が見込まれる新技術のインパクトを客観的に捉えることが可能だ。事業戦略や新規事業の企画などに、ぜひ日経TechFindを役立てていただきたい。