資料の紹介
切削油剤は、旋盤やマシニングセンターなどの工作機械で金属を削る際に、冷却や潤滑のために使用される。切削油剤は、不水溶性と水溶性の2つに大きく分類できる。後者の水溶性切削油剤は、消防法の危険物適用を受けないものが多く、工場の無人化や24時間操業などに適している。
しかし、水分を含むため腐敗・変質しやすい。これを防ぐために殺菌剤を配合したものには、皮膚や呼吸器などへの刺激が強かったり、品質管理に手間がかかったりするという課題があった。
本資料では殺菌剤を配合しない、新しい水溶性切削油剤について解説する。「セルフpHコントロール技術」によって長期間pHを維持し、腐敗を防ぐ。これにより、人の肌に優しく手荒れを防ぐとともに、安定した加工性能を長期間維持し、メンテナンスコストを削減できる。専用クリーナーを併用することで使用液のリサイクルが可能になり、廃棄物や臭気を低減できる。さらに、濃度やpHなどをリアルタイムで監視し、水や切削油剤原液の追加投入といったメンテナンス作業を自動化するための管理ツールも用意されており、さらなるコスト削減や環境改善を図ることも可能だ。